アトピーの聖地・豊富温泉で湯治留学体験①14日以上の滞在で支援を受けられます

4月、アトピーの聖地ともいわれる豊富(とよとみ)温泉に初めて湯治に来て。
「湯治留学」というものがあるよ、と教えていただいたものの、「うちは当てはまらないだろう」と聞き流していました。

豊富温泉のあまりの居心地の良さに、何となく移住を考え始め、6月にコンシェルジュデスクで相談してみたら「湯治留学すればいい」というお話に。
豊富町教育委員会にも出向いて詳細を伺い、家族で相談して「やってみよう」と思い至りました。
今回は「湯治留学体験」としての豊富温泉での湯治について書いてみますね。

湯治留学体験とは

「湯治留学移住」という豊富町の事業がありまして、子どものアトピー湯治を目的とした親子の移住を支援してくださるのですが、「湯治留学体験」は、移住する前にまずは温泉が体に合うかどうか体験してみてね、というものです。
豊富温泉は2~3週間の湯治が一押しなためか、14日以上の滞在が要件となっています。
「移住」だけでなく、この「体験」も、宿泊費や交通費、入浴料など、一定の支援をしていただけます。

【申請要件】

  • アトピー等の皮膚疾患を持つ町外の児童生徒
  • 医療機関等からの意見と申請者の意思で「湯治体験」を希望する方
  • 保護者や付添者が同伴できる方(高校生は除く)

【支援期間】

  • 14日以上30日以内

【支援内容】

  • 交通費支援…湯治する児童生徒と付添者各1人 ⇒ 自宅等から豊富町までの公共交通機関の片道分費用を支給
  • 住居費支援…湯治する児童生徒と付添者各1人 ⇒ 体験期間中の自炊型宿泊施設費用の2分の1を支給
  • 生活交通費支援…湯治する児童生徒と付添者各1人 ⇒ 豊富温泉と豊富市街間のバス乗車券を支給
  • 入浴料支援…湯治する児童生徒(付添者は対象外) ⇒ 豊富町ふれあいセンター入浴料を免除
豊富町ホームページ北海道豊富町| 豊富温泉湯治留学制度 (town.toyotomi.hokkaido.jp)より


湯治留学体験をするために必要な書類

湯治留学体験を申請するには以下の書類が必要です。
メールで申請書や医師の意見書の書式もダウンロードできるように送っていただけます。
医師の意見書は、所定のものでなくてもよいそうで、同様の内容が書かれていれば問題ないとのことです。

  • 申請書(保護者が書きます。湯治期間やお宿の名前などを記入します)
  • 医師の意見書(症状、温泉湯治の可否、注意事項などを書いていただきます)
  • 本人の顔写真(2.5cm×2cm。温泉で提示する入浴証に添付するのに使います)
  • 支援金を受け取る口座情報のコピー

この4点を豊富町教育委員会まで郵送か、直接提出すると、後日「ふれあいセンターの入館証ができましたよ。いつお渡ししましょうか?」というお電話がかかってきます。

具体的な準備(我が家の場合)

①お宿の確保
夏場は湯治シーズンのようで、お宿もお忙しそう。
「湯治留学体験をしたいので14日以上滞在できる期間はありますか?」とお宿の空き状況を確認させていただいて、それに合わせました。
滞在できる期間が「この日しかない」という状況で、その期間の部分的にしか空きがない場合は、複数のお宿を組み合わせて滞在する方もいらっしゃるようです。

②医師に意見書を書いていただく
我が家のかかりつけクリニックは要予約なので、まず「豊富町に移住を検討していること」「その前段階として湯治留学体験という制度があって、医師の意見書が必要なので書いていただくことは可能かどうか」などメールでご相談させていただきました。
私たちのかかりつけ医は豊富温泉についてご存じでしたが、大学病院の小児科の先生はご存じなかったので、あらかじめ豊富温泉について泉質など説明が必要になる場面もあるかと思います。

③申請書を書く

④写真の用意
「証明写真じゃなくても、スナップ写真でいいですよ」と言われていたので、スマホで撮った過去の写真から比較的よさげなものを選び、サイズ加工して家でプリントしました。

⑤口座情報のコピー
通帳の口座情報が書いてあるページをコンビニでコピーして完了!

書類がそろったら、豊富町教育委員会宛に郵送。
同じ道内とはいえ、郵便が届くのに日数がかかるため、ギリギリにならないように送りました。
無事に届いたようで「入館証ができたので、〇日に日誌などと一緒にお渡ししますね」とお電話をいただきました。

教育委員会にて入館証等受け取り


当日、教育委員会のある町民センターへ。
ただ、サクッと書類を渡されるだけかと思いきや、ソファに案内されました。
そして、教育長さんにご挨拶いただきました。

「町民が増えたら嬉しい」
「ここは、とってもいい所ですよ」
歓迎してくださっているお気持ちが、ひしひしと伝わってくるお話をしていただいて。

担当のTさんから以下のものを受け取りました。

  • ふれあいセンターの入館証
  • 本人と付添者が書く日誌それぞれ1冊ずつ
  • 買い物などで出かける際に使える町内のバスチケット
    (大人用、小児用=中学生も子供料金とのこと)
  • ふれあいセンターの営業カレンダー

日誌はどのように1日を過ごしたか、何を食べたか、体や精神面で変化があったかなどを書くものですが、「湯治留学体験で滞在する中で不便さを感じることがあったら、この事業を今後改善していくためにぜひ書いていただきたい」とのことでした。

帰る前に、この日誌を教育委員会に提出し、入館証とバスチケットの残りをお返しすることになっています。

支援金は後日振り込み

我が家は自家用車で来たので、交通費の支給はありませんが、公共交通機関を使うと片道分を支給されるそうです。

宿泊費は、領収書を教育委員会に持って行くと、後日、本人と付添者1名分の半額が申請した口座に振り込まれるとのことです。

希望があれば、学校や家について相談も

「学校にお繋ぎすることもできますよ」というご提案もいただきました。
「まだ本人にその気がないので…その気になったらご相談させてくださいね」とお話してきました。

「移住についても、この滞在期間中にご相談させていただけるんでしょうか?」と伺うと
「はい、大丈夫です。公営住宅などについては役場の建設課でご相談いただけます」とのこと。

今回の湯治留学体験、どんな出会いがあるのか楽しみです。

関連記事】前回の湯治で湯治留学生のお兄ちゃんにお会いした時のお話はこちら。

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