持続可能なアトピー子育て

子どもが痒がる姿、ガリガリと掻きむしる音は、親としてつらいですよね。

助けたいのに、助けてあげられない。無力感でいっぱいになることは数知れず。

そんな時でも、せっかくの子育てを楽しみたいから。

視点を変えて親子とも笑顔になれる道を3つご紹介します。

子どもの肌を見る時は、綺麗な部分をじっくり見る

お子さんの肌を見る時、傷のある部分、赤くなっている部分、ガサガサになっている部分に目を向けるのが癖になっていませんか?

現状確認も大事ではありますが、意識が悪化部分に向いてしまうと心配が増します。どよーん、と。

ここはあえて、悪化部分はチラ見で済ませます。そしてよい状態の部分をじっくりと眺め、それが全身に広がっていくのをイメージしてみてください。めっちゃ嬉しくって「うふふ♪」ってなりますよ。

で、それを言葉にするんです。「うわー! ここ、すごく綺麗だよね。惚れ惚れしちゃうね」「ホント、よくなったよね!」「治ってるね~、よかった、よかった♪」

こんな感じで見る場所を変えると、親も、子どもも余計な力が抜ける環境をつくれます。

これで物足りない時は、絵に描くとさらに具体的にイメージができてワクワクしちゃうので、もっと「うふふ♪」になりますよ。

痒い=分かりやすいサインかも

痒い時は冷やす、温める、保湿する、別のことに気をそらすなどそれぞれの対処法があるかと思います。我が家も一通り経験があります。

何に反応しているのか分からないことも結構あるんですよね。敏感なので、目に見えないものにも反応しているでしょうし。

痒みはアレルギー反応のこともありますが、ストレスによる場合もあります。「なんか抱えてまーす!」と分かりやすく表現される痒み。痒みは「困ったな」とも思えるけど、親としては「子どもの気持ちが目に見えて分かりやすい」ともとらえられます。

余裕があれば頭部、足、お腹などマッサージをして体の緊張を取ってあげるのもいいですし、子どもの話をじっくり聴くチャンスでもあったりします。感情もため込むと毒素になるので、出せるものなら出させてあげたいもの。「何か我慢してない?」「本当は相談したいのに、言えないでいることがあるんじゃない?」と聞いてみると、話してくれることがあります。

アトピーっ子は繊細なので、意外なことが心の詰まりになっていることもあります。我が家の経験では何年も寝かせた後悔が出てきたこともありました。熟成させすぎて、すっごく大きな詰まりになっていました。

心と体は繋がっています。体がガチガチになっていると、感情も出したくても出せなくなってしまいます。なので、時々体をほぐしたり、乱れがちな呼吸を整えたり誘導しながら、自分でもできるように伝えています。

思いっきり泣いたり、怒ったりできることは、とてもありがたいことだなぁと思うのです。出し切ってスッキリした後には、めちゃくちゃかわいい笑顔が見られますからね。

アトピーでも、元気で笑っていたら大丈夫

かわいい我が子がつらそうで、胸を締め付けられてしまうことも多々ありますが、親が全てを背負ってしまうと立ち行かなくなります。

「世界で一番の名医は自分」なんですって。親ではなく。親がどんなに頑張っても限界があります。頑張れば頑張るほど、心に余裕がなくなってきます。

私は息子のアトピーを治すことを第一にしていた時期がありました。頑張った甲斐あって一時軽快したこともあり、とても嬉しかったけど、再び悪化した時、打ちひしがれました。打ちひしがれながら子育てするのは楽しくなくて、苦行でしかありませんでした。息子も「どうせおれなんて…」とよく口にする状態で、母子ともにつらい時期を過ごしました。

そんな私が目指しているのは頑張りすぎない、持続可能なアトピー子育て。一番大事にしたいのは「家族で今を楽しむこと」。アトピーはその一部です。どんな肌の状態であっても、息子はかわいい息子。

息子は重度アトピーではあるけれど、元気だし、笑っているし、たくさん話をしてくれて、おいしくご飯を食べてくれる。生きて、ここにいてくれるだけで十分だなと思うのです。

アトピー子育ては頑張りすぎずに、ゆるっとね

アトピー子育てを頑張りすぎてしまうと、プツンと糸が切れてしまうことがあります。

「仕事はやめられるけど、子育てってやめられないんだよな」と考えたことがあります。

それほど追い詰められてしまう前に、人に頼ってください。

悪いことは片目で見て、楽しいこと、嬉しいことをガン見してください。

自分のことをいっぱい褒めてあげてください。

子育てを純粋に楽しんで、幸せを感じる許可を自分に出してあげてくださいね。


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