今日は、紫蘇味噌を作って
紫蘇味噌入りおにぎりをもって、家族でイベントにお出かけ。
インドア派の我が家には珍しいことです(笑)。
息子のお目当ては、そこで出店される焼き鳥でした。
息子にとって、お祭りなどイベントで出される食べ物の大半は避けるべきものが入っていることがほとんど。かかりつけ医に「月1回ぐらいなら外食をしてもいいよ」と言われていても、本人は慎重になっています。
そこで、焼き鳥ぐらいならいいんじゃない?と提案して、本人もその気になっていたのですが。
会場に着いたのは15時。
お目当ての焼き鳥屋さんのキッチンカーはありましたが、お片付けしているもよう。やっぱり遅かったか…。
同じようなことが実は4月にもありました。イベントに出店していると聞いた焼き芋屋さん目当てで出かけたけど、やっぱり夕方に到着したので、キッチンカーの姿はなく「さっきまでいたんだけど、帰っちゃった」とほかのお店の方に聞いてがっかりした、ということが。
息子は落胆。「どうして、おれが食べられるものは、すぐ売り切れちゃうんだ」
「神様はひどいよ」「もう帰る」
端っこに寄って行って、壁にもたれかかりながら、だんだん涙が出てきました。
せっかく高速に乗ってきたばかりなのに、「もう帰る」なんて私は嫌だけど。
息子が食の件で泣けてきたのはいいことなんじゃないかと思いました。これ、すぐ泣き止ませたらダメだ。この機会に、食事制限に関して、普段前向きな姿勢を見せている息子の気持ちを解放してあげたい。
すぐ泣き止もうとする息子に、「いいから、泣きなよ。いっぱい泣いていいよ」と泣かせようとする私。
「ずっと頑張っているもんね。息子は本当によくやってる」
「何でも食べられるようになりたいよな」
息子は、じわじわと表情を崩して泣きました。
私はそんな息子を「泣けてよかったなぁ」と思いながら、眺めていました。あぁ、このために今日、ここに来たのかもしれない。
そんなことがあって、ちょうど一休みしたいと思ったところで、屋外にイスとテーブルがあり、そこで家から持ってきた焼き芋とおにぎりを食べることにしました。それまで焼き鳥を食べたい一心で、焼き芋もおにぎりも拒否していたけど、泣いて気持ちが落ち着いたら、食べたくなったみたいです。
「外で食べるのもいいものだよね」「紫蘇味噌おいしいね」
そして食べながら、こんなことも言い始めました。
「焼き鳥を食べたいけど、お店で買うより、家で作りたい」
「3人で作りたいんだ」
いいね! じゃあ、そうしよう。帰りに鶏肉を買って帰ろう。
息子がワクワクしているのが分かりました。
あぁ、この子は、悲しいことがあっても、切り替えられるし、自分を楽しませるにはどうしたらいいか分かっている。そして、それを伝えられる。やっぱり大丈夫だな、とも感じました。
その後、腹ごなしにその辺を少し歩いて、調理器具屋さんを見つけてテンションが上がったり(中華鍋を振ってみたり、穴杓子に憧れたり…やっぱり料理に興味があるんだなぁ)、靴屋さんで新しい靴を選んだり、ラーメン屋さんの看板にあるラーメンの写真を撮って家でラーメンを作る時の参考にしようと話してみたり。
私たちはその場を満喫して帰路につきました。
スーパーでお肉選びを任せ、帰宅後は串打ちをしてもらって、ホットプレートで焼きました。
「焼き鳥の自給だね」と言いながら。
夫の発案で、今朝作った紫蘇味噌をつけていただきました。
「やっぱり家で作るとおいしいね」「紫蘇味噌、合うね」
「お店の焼き鳥は売り切れていて、よかったのかもね」
食べながら、息子はそんなことを言えるようになりました。
おうち以外のごはんへの憧れは、確かにあるけれど。
「今はこれでいい」と思えたんじゃないかな。
皆で作って、皆で食べるのは、やっぱりおいしいもんね。
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