
「春の新生活、大丈夫かな…ちゃんとやっていけるかな…」
そんな不安を抱えているのは、きっとあなただけじゃありません。
入園・入学・進級など、新しいことがいっぺんに始まる春は、アトピーっ子にとって心と体の負担が重なりやすい季節。
今回は、アトピーっ子とご家族の心が、ふわっと軽くなる春の過ごし方を5つのヒントにまとめてみました。
「うちもできそうかも」と心が動いたことがあれば、ゆるっと試してみてくださいね。
1. ゆっくり、生活リズムを「整えていく」
春は生活環境が大きく変わる季節。
起きる時間、食べる時間、出かける時間…いろんな「当たり前」がリセットされるタイミングです。
でも、すべてを急に変える必要はありません。
それこそ、ストレスになってしまいますのでね。
「整える」のではなく、少しずつ「整えていく」。
どうしたいのか、どうしていきたいのか。
1日のルーティンをあらためて見直して、子どもと一緒に考えてみたり。
朝、起きた時のお楽しみ(食いしん坊な子なら、朝ごはんとか)を相談してみたり。
翌日の不安よりも、楽しみを見つけてフォーカスを当てていると、大人も子どもも「その気」になってきます。
「その気」があると「整えていく作業」はスムーズになってきます。
自分たちの「これでいい」「これがいい」を探りながら「オリジナルの新しい生活の形」をつくってみてくださいね。
2. 「完璧」よりも「快適」を基準に
「しっかりしなきゃ」
「頑張らなきゃ」
春は新しい出会いがあるせいか、肩に力が入っちゃうことがあります。
でも、人は完璧であろうとすると、大人も、子どもも、疲れてしまいます。
持続可能ではなくなっちゃいますよね。
アトピーっ子には、アトピーっ子のペースがあります。
のんびりしているように見えても、頭の中は大忙し…といったことはよくある話で、外から見ただけでは分からない、それぞれの事情があります。
だからこそ、親子とも「完璧」であろうとするよりも「快適」であろうとする「ゆるみ」「余裕」が必要です。
幼稚園や学校は「〇〇しなきゃ」と思いがちですが、思い切って相談してみると、柔軟に対応していただけることも多々あります。
頑張りすぎないで「ちょうどいい」を探ってみてくださいね。
3. 「いつものごはん」もお守りに
新生活が始まると
- 幼稚園や学校に向かう前の朝ごはん
- 慣れない味の給食
- 教室の中で食べるお弁当
ちょっと緊張した中で食事をすることになります。
そんな状態で食べるごはんは、あまり消化にいいとは言えません。
そんな時は、見慣れた、食べ慣れたいつものごはんで安心感が増すこともあります。
例えば、うちの息子はマルチアレルギーっ子ゆえ、小1の頃、給食でも代替食を多数持って行っていました。
「お弁当がいい」と何度か言われたんですが、ほぼお弁当みたいなものじゃないか…と意に介さずにいました。
今思うと、なぜ私は給食にこだわっていたのか、なぜ給食メニューに合わせて息子仕様の代替食を作っていたのかと思いますが、当時は皆が食べているものにできるだけ合わせ、いろいろ食べる経験をするのがいいと思っていたんですよね。
これについては、さまざまご意見があると思いますが、今はそれをお伝えしたいのではなくて。
息子はあの時、学校の机の上に、代替食ではなく、見慣れたお弁当という「安心感」を置きたかったのかもしれないな、と思うのです。
お弁当作りも大変ですけどね(^▽^;)
いつものごはんが、お守りになることもあるみたいです。
4. 新生活を楽しんでいる姿をイメージ
心配する時って
「ああなったらどうしよう」
「こうなったらどうしよう」
と起きてほしくないことをイメージして右往左往しちゃうんですよね。
そして「どうすればいい?」と頭を抱えるわけですが。
冷静になってください。
それ、まだ起きていないことです。
このまま起きない可能性も大です。
過去に同じような経験はあるかもしれませんが、過去は過去です。
スッパリ切り離してくださいね。
子どもは日々、成長していて、あの頃とは違うんですから。
私たちはよく、渦巻く不安という幻に心を揺さぶられちゃうんですけど、それは生存本能。
決してネガティブな人間だからではなく(*^^*)
そんな慎重さも大切ですよ。
でも「それは今、起きていることなの?」と落ち着きましょう。
新生活に対し、多かれ少なかれ希望はあるはず。
それを不安で押しつぶさずに、大きく広げてあげてください。
「今が楽しくてしょうがない」キラキラ輝くアトピーっ子をイメージしてあげてくださいね。
5. 大人も自分の好きなことに没頭していい
新生活はやることが多いうえに、子どものことまで心配すると、頭の中はずーっと大忙しですよね。
それも愛ゆえ(*^^*)
子どもも、大人も、心配されるのが嬉しいこともあるけれど(風邪ひいて具合が悪い時とか)。
誤解を恐れずに言うと、あれやこれや心配してしまうのは「暇だから」ともいいます。
なので「あ、私、暇だったのか(@_@)」と気付けたら、後回しにしていた好きなことに没頭してみましょう。
心配が小さくなって、達成感と充実感が増しますよ。
本を読む、手仕事をする、ヨガをする、誰かとおしゃべりする…
好きなことをして親がリラックスできる時間が増えると、アトピーっ子にも、その波動は伝わります。
おわりに
新しい季節の始まりは、誰だって緊張するもの。
でも、不安を小さく、和らげることはできます。
①ゆっくり、生活リズムを「整えていく」
②「完璧」よりも「快適」を基準に
③「いつものごはん」もお守りに
④新生活を楽しんでいる姿をイメージ
⑤大人も自分の好きなことに没頭していい
この5つのヒントで、小さな実験を楽しみながら、アトピーっ子と一緒に「安心」と「大丈夫、できた!」のエネルギーを育てていってくださいね。
【関連記事】「やらなきゃ」で動くと、しんどくなりがち、というお話はこちらに書いています。
「ピカピカの1年生」という言葉がありますが、ほんとうは人って、いくつになっても輝ける存在。
成長期も、転換期も、年齢とは関係なく、ふと訪れるものだと思うのです。
「〇歳までに〇〇すべき」と、いろんな場面で言われるけれど…
実はそんなに急がなくても大丈夫。
私たちは、「よかれ」の名のもとにあふれる情報に、ちょっとあおられすぎているのかもしれませんね。
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