息子が生まれて、何と呼ばれたいだろう?と考えて「母ちゃん」がいいな、と思いました。
それで、息子に対して話す時の私の一人称は「母ちゃん」になりました。
11年、そう言い続けていましたが、「母ちゃん」を卒業して「私」に変えることにしました。
母になる前は「私」と言っていたんだから、スムーズに変えられるだろう、と思っていました。
が、11年の年月の重みは半端なかったのです。
つい
「母ちゃんは…あ、間違えた」
「かあ…私は」
と言うことをしばらく繰り返し、頭の中で、私がカラスになった姿を思い浮かべて、そんな自分にウケる日々。
数ヶ月経ってようやく体に馴染みました。
「私」に変えたきっかけ
何故、私が昨年「母ちゃん」から「私」に変えようと思ったかといいますと。
オヤトコ発信所の吉田晃子さん(よっぴーさん)、星山海琳さん(まりんさん)親子のお話を聴いたのがきっかけでした。
うちの息子が小学校1年生の冬から、学校に行かない選択をし、私なりに試行錯誤する中で出会った、この本の著者でもあります。
あ、息子を大学に行かせようと思っているわけではありません。
彼がこれからどんな道を選び、切り拓いていくか楽しみにしています。
可能性の塊なので。
そのためにも「母ちゃん」でいるよりも、息子と対等な存在の「私」でいたいなと思ったのです。
私の場合、「母ちゃん」でいると無意識に管理しようとしてしまいそうで。
そんなきっかけでしたが、私の場合は、「私」に変えたことで、思っていた以上に自分が楽になりました。
「よき母でいなきゃ」と無意識に肩に入った力が抜けたような気がします。
「私」に変えてみたら
「私は…」と言えるようになってから「やらなきゃいけない」と思うことが減ったような気がします。
「母ちゃんは…」という一人称は、「私は母ちゃんだから、しっかりしなきゃ」「頑張らなきゃ」と自分を鼓舞する役割もあったのかもしれません。
「私」に変えてみたら、「今日は母ちゃん業お休み〜♪」「手伝って〜♪」と気楽に言えるようになりました。
「母ちゃん」時代は、いろいろと背負い込みすぎて、後になって「う、動けない…無理…」とキャパオーバーになることもありました。
私の「母親像」が1人でひたすら頑張るイメージだったのかな。
何でそうなっちゃったのか、掘れば出てくるんでしょうが、今は掘る気がしないので割愛します(笑)。
ちょっとしたことと思いながらも、変えてみたら意外と深かった一人称。
言葉の力って、こんなところにもあるんですね。
うちの母は「私」
「私」と息子に言うようになって、初めて気付いたことがあります。
うちの母の一人称は「お母さん」ではなく「私」。
父も「俺」です。
子どもの頃から、そうだったように思います。
そんな両親だったのに、どうして私は、息子が11歳になるまで「母ちゃん」だったんだろう?
・・・謎。
両親は、私が生まれてからずっと「私」「俺」だったんだろうか。
今度聞いてみよう。
あ、でも息子に対しては「ばあちゃん」「じいちゃん」だな。
あれれ?
【関連記事】子どもと大人、もっと対等でいいんじゃないかというお話はこちら。
子どもは結構たくましい。
日々、息子に教えられています。
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