相互理解の壁

入院6日目。

これまでの経緯はこちら。

病室のお掃除に来てくれる方が「お兄ちゃん、できる男だね」と褒めてくださいました。

その時、息子は入口近くで車椅子に座り、ゲームをしていました。

何が起きたか知らないけれど「えぇ、できる男なんですよ」と返す私。←親バカ。

「何も言ってないのに、よけてくれたの。こんなこと初めてよ」

そんな気遣いのできる息子は、この後、医師の言葉に打ちひしがれることになりました。

まだよくなってないんだよ

数々の試練を乗り越えてきた息子に、医師は「まだよくなってないんだよ」とおっしゃいました。

それは医学的には事実でしょう。退院できていませんからね。

でも、息子は大きなショックを受けました。

「おれ、頑張ってるのに」

「よくなったのに」

医師は大きなゴールにはまだ至っていないという意味でおっしゃったのでしょうし、息子は痙攣時から見て「頑張ってよくなった」と思っている。

どちらも間違いではない。視点が違うだけ。

「よくなってる!」と思っていたところに「まだまだ足りない!」という言葉をいただいて「まだ頑張らなきゃいけないのか…」と浮かぶか、「そうなんだ、もっと頑張ろう」と浮かぶか。

私たちは残念ながら前者でした。

正直、息子と病院から脱走したくなってます(笑)。

「頑張りを認めてもらう」って大切なパワー源だな、と実感しました。

退院は延びるかもしれない

その後、別の医師がいらして「カルシウムの数値が思ったほど上がらないので、退院が延びるかもしれない」とおっしゃいました。

息子は「まだよくなってないんだよ」の言葉に悔し涙を流したので、この日2回目の涙。   

カルシウム補充について目標数値までまだ遠いような口ぶりなのに、食事はカルシウム強化な感じは全くしなくて、意図的なものなのか聞いてみました。

カルシウムに関しては、食事からではなく、点滴や飲み薬での補充で、どのぐらい摂取すれば十分なのかを測っているとのこと。

食べ物としてではなくカルシウム単体での補充だけで何とかしようとしているのか…

それは入れるのは簡単だけど、吸収率ってどうなんだろう? 

そう思って消化、吸収についても聞いてみましたが「それは問題にならない」とのこと。

うーん、ホントにそうかなぁ?

やっぱりモヤモヤ。

またため込まないようにしないとな。

医師と分かり合えないのはつらい。

でも「分かり合えない」と思っていたら、ずっと平行線。

視点が違うし、考えに乖離があるけれど、何とか橋を渡したい。

そのためにも、私のエネルギーを高めねば。ヨレヨレしている場合じゃないわ。

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