世間一般は必ずしも「正解」ではない

子どもがアトピーだと、できるだけいいものを、と食べ物や服、寝具、家の中に置くものもそれまでとは違った視点で選ぶことがあります。

例えば空気清浄機。

我が家では数年前に導入したのですが、購入にあたりネットでいろいろと調べました。

いわゆる人気機種というものがありますが、「アトピー 空気清浄機」で検索すると、むしろ、人気機種はアトピーの人には痒みを増すこともあるということも分かりました。

このように、世間一般の「人気」「いいと思われているもの」が必ずしもいいものとは限らない、ということが多々あります。

コマーシャルや店頭で見るだけでは分からないので、自分で調べてみることが大切になってきます。

我が家の正解を求めて

調べ始めると迷子になってしまうこともよくあります。

お風呂に入れるものをあれこれ試したことがありました。

枇杷の葉、生薬、ブラックソルト、エプソムソルト、麦飯石、湯の華、カレンデュラのチンキなどに加え、お湯を水素水にするためのこんな機械を入れたこともありました。

いろいろやってみて思ったのは…残念ながら、息子には何がいいのか分からない。

リトマス試験紙みたいに、すぐ結果が分かればいいのですが、長期的に使ってみても明らかな変化は見られない(あくまでも、我が家の場合です)。

分からないので、しばらく使っているうちに「これ、意味あるのかなぁ」と思い始めて、モチベーションが続かなくなります。

で、次を探してジプシーになっちゃう。

その繰り返しをしてきました。

温泉も賛否両論で「美肌の湯」がアトピーにいいというわけでもありません。

アトピー患者には有名な豊富温泉ですら、すべてのアトピーによいわけではないようで、ついつい慎重になってまだ行ったことはありません。

こういうのは「行こう♪」となるタイミングもあるんだと思っています。

ここ最近、息子はお風呂にあまり惹かれない様子なので、豊富温泉に行くとしてもまだ先のお話になりそうです。

そもそもアトピーの人はお風呂に入った方がいいという考え、入らない方がいいという考えの両極論がありますよね。

私は「もうどっちでもいいや。お風呂は入れるけど、入るかどうかは息子が自分で決めたらいい」という状態です。

本人に決めてもらう

「もうどっちでもいいや」という言葉は、投げやりにも聞こえるかもしれませんが、私は投げやりになっているつもりは全くありません。

私が決めることではないな、と思い、「息子本人がどうしたいか決めること」に重きを置くことにしただけです。

世間一般では「お風呂に入ること、シャワーを浴びること」は痒みがある人間にはとても必要と思われているようで、入院中に看護師さんに何度もお誘いされました。息子はお断りし続けましたが。

入りたくない人間を、何とかして入れようとするのは、お互いに労力が要ります。

息子も必要性を感じたら、入るのです。気が向いたら、入るのです。

お風呂あがり、痒いことも多々ありますし、お風呂に入ったら痒いの解決!なんてことはないんですよね。

傷がつくのは爪が伸びているからだ、なんていうのも幻想だと思います。どんなに短く切ってもえぐり傷はできます。だけど、自分で掻かせていたら、そのうち、爪が伸びていてもえぐり傷ができなくなりました。

世間で言われていることに合わせて私が一生懸命介入しなくても大丈夫、息子にお任せするのが一番だと思うようになった根拠の一つです。

正解は自分で決めていい

誰もが、知らず知らずのうちに思い込みをたくさん持っています。

もちろん、私もです。

自覚していないから「思い込み」なのであって、まだまだ気付かずに抱えているものがありそう。

真実ではないことまで、大事に握りしめて自分を苦しめていることも多々あるんですよね。

私は息子からそういったことを日々教えてもらっている感覚になることがあります。

世間一般のものさしではなくて、自分で「これでいい」と正解を決めていいんだよ、と。


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