肌に触れる

5年前に亡くなった義父のお墓参りをするには、片道6時間かかります。日帰りは厳しいので泊まりがけ。

昨年、そんなハードなお墓参りに行くため、叔母が、お友達が経営する旅館を予約してくれました。

とはいえ、息子仕様のごはんを調理することは無理なので、せめてお湯と電子レンジを使わせていただけるようお願いし、1泊2日分の息子の食べるものを用意し、クーラーバッグに詰め、スキンケアグッズ、着替え、シーツも持参。

何があっても困らないよう、出発前まで頭の中は大忙し。

何とか滞りなくお墓参りを終えて無事に帰ってきてみたら、私は燃え尽きた灰のようになっていました。

もう、何にもしたくない…。

1日寝れば復活するだろうと思いましたが、ダメでした。自分でも思っていた以上に消耗していて。

どうしよう…と考えた時に、「こんな時はオイルを入れるのが一番だよね」と思い出しました。

機械に油をさすように、人にもオイルが必要(笑)。インド伝統医学・アーユルヴェーダの智慧。

息子のアレルギーがあるため、ベーシックなセサミオイルは我が家には置かなくなりましたが、ひまし油がありました。

それから3日間、集中的に朝の全身オイルマッサージをお風呂場でやりました。空腹時がベストなので。

じんわりとエネルギーが補給されていくのを感じて、効果を再確認できました。おかげで復活!

仕事が忙しかった時もそうだったんですが、オイルを介して自分の体に触れてあげると、その優しい感触に、自分をいかに雑に扱っていたかということに気付かされるのです。

意識が外向きになり、頭の中が忙しい状態から、自分だけに集中できる時間を取り戻すことができる手段でもあります。

と、オイル推してますが、面倒ならオイルなしでも、セルフケアとして自分に触れてあげるのは大切だと思います。頭をなでなでしてあげたり、耳や足に触れるだけでもいいですよ~♪

母である前に一人の人間だから

子ども最優先の暮らしをしていた私に、子育て支援のスタッフをしている先輩ママが「ちかちゃんの時間はないの? お母さんにだって、基本的人権があるんだよ?」と真剣な表情で言ってくださったことがありました。

その時は「いやいやいや…」と思ったのですが、今は確かにそうだなと思います。

「いやいやいや…(私ごときが)」と思いながらも、「私は家政婦じゃない!」とイラっとしていたのは事実。

それは、私が私のことをどんどん後回しにしていたからで、夫と息子のせいではないということが身に染みて分かってきました。

「自分のことを扱うように、周りに扱われるんだよ。大事に扱われたかったら、まず自分を大切にしないと」

私の「自分を大切にする」感覚は、まさにセルフオイルマッサージで感じる、あの感覚。

外界との境界線=肌に触れながら「あら、意外と疲れてたねぇ」と自分に語りかけたりしながら、体と心の両方を感じられる時間。

子どもの肌チェック(監視レベル)していた時期は、できなかったことです。

エネルギー補給してから、子どもへ

以前は、自分にエネルギーかあるか、ないかは問題ではなく、何を差し置いても「息子最優先」でした。

「私が頑張ればいい」と根性で乗り切るつもりでした。

でも、最初に書いたように、頑張りすぎていたら、いずれエネルギーは枯渇するのです。

その時、子どもが自分で自分の面倒を見られればいいですが、もしそうでなかったら大変ですよね。

自分をすり減らして与えるのではなくて、まず自分を満たしてから、心から喜んで与える。

疲れている時は、正直に「今日は疲れているので、また今度…」と言えばいいし。

喜んでできる時は「やるよ~!」と楽しんでやればいい。

それでいいんだなぁと思うようになりました。

息子も肌から感じているはず

小さい頃は掻きむしり、擦りまくり専門で血まみれになっていた息子ですが。

「いろいろとやりようはあるんだよ」とセルフマッサージやら、ツボやら、ヨガやら、プハン(吸い玉)やら、いろいろと伝授したので、本人の対応にもバリエーションが広がりました。

そうはいっても、今でも掻きむしることはありますけど。

私が一生懸命息子のホームケアにいそしんでいた頃は、息子は全くの受け身で「母ちゃんにお任せ」状態でしたが、少しずつ息子にお任せするようにして、今ではたまに手を貸す程度です。

息子は最初こそ不安そうにしていましたが、今では「大丈夫!自分でやるから」と頼もしくなりました。

そういえば、昨日、久しぶりに頼まれて足つぼ施術をしてあげたら、ずーっとボコボコだったところが、なくなっていました。

私「ちょっとー!よくなってるじゃーん!」

息子「そうでしょ(^。^)」

と喜び合いました。

私がどれだけ頑張っても、やっぱり息子本人が「治す」と決めて頑張るのにはかなわない。

一番の名医は「自分」であって、「母」ではないから。

私にできるのはサポートのみ。

息子は、毎日自分の肌・体と向き合って、自分なりに戦略を練って、たまに私に「はい、ここの綺麗な肌を脳にインプットしてー。さぁ、これから拡大していくよ、三國志で領土拡大するように」なんて言われながら、見えないところでも頑張っている。

「治った、治った」と、息子の体にハンドパワーを送りつつ。

息子のアトピーのおかげで、我が家のスキンシップは満たされてるなと思うのです。

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