アトピーっ子は優しいというけれど

息子が幼稚園の頃だったでしょうか、ある整体院に連れて行った時に「アトピーっ子は、ものすごく優しいんだよ」と言われたことがあります。

「治さなきゃ！」と必死すぎて、息子の優しさが見えていなかった私は「え、そうなの？」と思っていました。

失礼極まりない母でございます…。見るところが違っていたんですね～。

アトピーと闘うことをやめられてから、息子の優しさがずいぶん見えるようになってきました。

根気強いところも、彼なりの哲学があることも。

今日見えた息子の優しさ

かかりつけ医に勧められて、息子がのんでいるお薬のひとつ「百毒下し」。

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これは処方箋が出るわけではなく、ドラッグストアで買います。

ところが、置いているドラッグストアと、ないドラッグストアがありまして。

今のところ、比較的近所にある３店のドラッグストアのうち、少し離れた１店のみで買えるという状態です。

百毒下しのおかげで、小さい頃から便秘がひどかった息子が、今は１日２～３回排便できています。

（お薬を使わずに自然に出したいのはやまやまですが、いろいろ努力した末の、この選択です）

最近「百毒下しが残り少ないよ」と息子から訴えられていたものの、忙しさにかまけて忘れ去っていた私。

今日明日にはなくなりそうだというので、今日、買いに出かけることにしました。

すると夫が「運転手するよ」と申し出てくれました。

でも、息子はその時やっていたゲームを、父ちゃんと一緒に楽しみたい様子で、一生懸命自分がやっていることの説明をしています。

「いや、息子は父ちゃんにいてほしいんじゃない？」と私。

「いてほしいよね～？」と息子に聞いてみると「うん」と息子。

「ほら。私一人で行ってくる」

すると夫が息子に言いました。「おれは母ちゃんとデートしたいんだよ」

「そっか、おれは父ちゃんと一緒にゲームしたかったけど、父ちゃんが大好きだから、父ちゃんの願いを叶えてあげるよ」

「ありがとう」

・・・え、なに？この会話。

というか、なに？この息子のセリフ。

神？

そして帰宅後の夕方、夫が、ゲームをしている息子に「おまえ、よくやるね～。おれにはできないわ～」と話していました。このセリフは夫がよく言うセリフで、同じゲーム好きでも夫と息子は種類というか得意分野が違うらしいのです。

「２時から、ずっと看板を作ってるんだ」と誇らしげに息子。

このところ200以上の料理を作るんだとか、数は忘れたけど、やたらある洞窟を何かするだか生き物を見つけるだか（私の雑な記憶力…）そんなことを言っていて、ゲームの中とはいえ地道な作業をし続けていたようです。

息子は面倒くさがりかと思っていたけど、実はそんなことないのかもしれないな。そもそもアトピーと向き合うのも地道な作業だもんな。これも息子の強みだなと思いました。

…と、今ではそう思えるようになりましたけど。

前は、私、ゲーム大っ嫌いだったんですよね。いつまでも終わらないし、時間制限しようとしても全くダメで。目が悪くならないか心配。ゲーム脳とかいうのも心配。電磁波も心配。依存も心配。心配でいっぱいになって「私はこんなに心配しているのに、なんで分かってくれないの！」と怒り狂ってました。

だけど、「目の前の現象は思いの現れだよ。イライラすることは、自分の望みをその人がやって見せてくれているんだよ」ということを知りまして。このイライラが「ゲームに対するイライラ」だというのは、まやかしだったのかと気付きました。

私は終わりのない家事で忙殺されているのに、夫と息子が自由に好きなことをしているように見えるから「羨ましいと思っている」。「私も自由にしたい！のにできない！　私だって自由にしたい！」ということかなと解釈してみたら、イライラがスッと収まったのです。

「私はそう思っていたのか。じゃあ、私も自由にしよう」と、試しに家事を後回しにして、素直に自由にしていたら、本当にイライラが激減しました。ゲームしている２人は変わりないのに。

そして、だんだん手が回らない家事を２人にシェアできるようになってきたという新展開。なんだ、私ひとりで頑張らなくていいんじゃん、と確認できました。

「私も自由にする」は、自分を優先させることで、家事が後回しになると後で自分がしんどくなるような気がして、ずっと避けていたところがありました。

でも、そうじゃなかった。最初はハードルが高く感じたけど、やりたいことを叶えられた喜びと幸せで、自分が満たされたから、息子のいいところがたくさん見えてきたのかなと思います。自分を優先させることは自分のためだけじゃなかった。

アトピーと闘い、ゲームを嫌って、イライラしんどかった頃には見えなかった、息子の優しさや頑張りが見えるようになったことが、本当に嬉しくて。

おかげで、毎日「今日もかわいいね」と言いたくなっちゃって、どんどん親バカになっていくけれど。

本当に息子はめちゃくちゃかわいくて優しくて頑張り屋さんだから、いいかな。