入院9日目。
息子は注射が嫌いです。針をさす瞬間が怖いだけなんですが。
おかげさまで息子のカルシウム値はいい感じになり、明日は採血しなくてよいとのこと。週明け、点滴をなくせたらいいなぁ。
長らく点滴の針をさし、固定するためにテープや絆創膏がはられていたため、左腕が痒くなってしまいました。
すっかりやっつけてしまって、その傷を見て自分でも悲しくなっちゃって「もう左腕には点滴できない。でも、右腕にやって、右腕も同じように傷だらけにしてしまったらどうしよう」「もうやりたくない」「トイレに引きこもろうか」…
息子はべそをかきながらも「やらなきゃ退院できない。帰れない」と分かっていました。
分かっているけど、怖くて踏み出せない。
そんな時は、どうしたいのか、どうなりたいのか、決めるだけ。
自分で決めたら、できる。
「息子はできるよ!」と声をかけながら、歯を入れた時の反省を思い出しました。
「どうしてもやれって圧をかけているわけではないよ。息子が決めていい。やりたくないなら、やらない選択もありだと思う」と言ってみました。
歯を入れる時みたいに一刻を争うことでもないから、ここは焦らなくていい。
息子「でも、やらなきゃいけないんでしょう?」
私「いや、好きにしていいよ。やるのは退院に近づく道、やらないのは退院が遠のく道だとは思うけどね。本当にどっちでも大丈夫だし、どっちにしても私は付き合うよ」
息子「…やるよ」
泣きながらでも、息子にスイッチが入りました。早く家に帰りたい気持ちで立ち上がり、看護師さんと処置室へ力強く向かいました。
しっかり自分で希望を伝え、医師と針をどこにさすか相談して、一発で成功。
できるだけ肌に負担をかけないよう、針の固定に担当看護師さんが心遣いをしてくれました。
絆創膏に痒くならないよう魔法をかけて。
どう固定したらよいか、どれを使ったらよいか、息子と対話しながら。
息子はこの8日間の経験をもとに、どうしたいか言葉にすることができていました。
医師と看護師さんに「ここ、大事にしてね。約束だよ」と何度も言われました。
恐らく息子の場合ダメになるのが早い方なんだと思います。
確かに最長でも2日?3日?
1週間もつ子がいるって聞いた気がするけど、奇跡じゃないだろうか。
別に息子はダメにしようとしているわけではないんだよなぁ…ダメにしちゃって、またさし直ししなくちゃいけないのは、息子だって、めちゃくちゃ嫌なんだもの。
気付くと点滴のチューブがお腹に巻き付いている寝相だし、どうしても痒くなっちゃうだけで。
「大事にしたい」気持ちは持っているから、それでいいと思うのです。
いずれ、点滴から解放されれば、丸ごと解決しちゃう案件。
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