アトピーの聖地・豊富温泉で湯治留学体験③私たちのホームについて考える

【注】これは公営住宅の写真ではありません

豊富(とよとみ)町の公営住宅を見せていただける日がやってきました。

豊富温泉の近くにも公営住宅はあるのですが、残念ながら、そこは満室のようで公募はなく。

3人家族だと2LDK以上ですよね…

3LDKが2件あるんですけど、両方見ます?

ということで、温泉から6キロほど離れた2件を見せていただいてきました。

収納たっぷり

1件目は2階の角部屋でした。
4戸共同の入り口のちょっと重めの引き戸を開けると、まず物置が両脇に2つずつありました。
さらに、奥に進むとお部屋が1階と2階に2つずつあるという構造。

まず、その物置が、車庫並みの広さで驚いたのですが。

部屋に入ってみたら、もっと驚きました。
靴箱はないけど、お部屋の玄関脇に、また物置が。
リビングにも、人が入れそうな収納が。
3つの部屋それぞれの収納も、奥行き、幅、共にたっぷり。
もちろん台所も…。

比較対象が、収納の少ない我が家なせいか、とにかく収納のデカさに圧倒されました。
「今、部屋の中に置いているものたちは、ほとんどこの収納部分に全部おさまるんじゃないか」とすら思えるほどに。

息子センサーはどうかな?

2件目も同じ建物だけど、入り口は別。
入ってみると1件目とは、においが違いました。
2件目のお部屋は、最近退去されたばかりなそう。
間取りはすっかり同じ。

どちらか選べるなら、こっちがいいかな?
でも、息子センサーがどうかな。
目に見えないものにも反応することがあるからな…。

そう思って確認したかったのだけれど、肝心の息子は1件目で脱落していて。

外に出てみたら息子が待っていました。

何かに反応したのか?とも思いましたが、息子は、どうやら豊富町移住にまだその気になり切れていない様子。
一応、彼も「移住するか!」と言っていたので、話を進めてみたのだけれど、いざ物件を見てみたら現実味が増して、気持ちが後ろ向きになったのかな。

そう思ったので、その場でもう一度お部屋を見に戻ることはせずに、役場に戻ることに。

どうしたい?

役場に着いて、とりあえず申請書だけ出していくことにしました。
丁寧に書き方を教えていただいて、簡単に申し込むことができました。
あとは納税証明書を郵送すれば、本申し込みとなります。

選考結果は8月半ばに出るとのこと。

「申請書を出す」と聞いた息子は苦い顔をしました。

まだ早かったかなぁ…

その後、時間を置いて息子と移住について話してみました。

「私たちは絶対移住!と強制するつもりはなくて、正直揺れているところもあるのよ。せっかく移住してみても、その家が、あなたの体に合わなかったら本末転倒じゃん。それはあなたにしか分からない感覚だから、今回あなたに見て感じてほしかったの」

「あなたはどうしたい? 何でも聞かせてほしいんだけど」

すると息子から「おれは日本一周したい」と返ってきました。

日本一周は、息子が小さい頃から口にしている夢です。
「このままじゃ、いつまでも日本一周できない」

「そうだね。そのためにも体を元気にしたいじゃない? 3回湯治してみて、札幌にいるよりも、豊富にいた方が、あなたは元気になるなと私たちは感じているの。今だって、足がずいぶんよくなって、自由に走れるし、外で遊びたくなっているでしょう? 札幌からこうやって湯治に通うのもいいけど、逆に豊富に住んで、札幌や行きたいところに行くのもありだと思うんだよね。ここからも、どこへだって行けると思うんだけど、あなたはどう思う?」

そう話すと息子は「そっか、そういうことか」と、まとっていたエネルギーが変わりました。

もっと、家族でぶっちゃけた話をしようと思いました。

大人も、子どもも、揺れることはあります。それをオープンにして、揺れてもいいんだよ〜と認めて自分から話してみると、お互いに「そうなんだね」と安心できる気がしています。

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